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「はー・・・・・・・・・・」


4限が終わり、俺は机に突っ伏す。

きつい。きつすぎる。


「湊、太一どしたん?」

「さー、髙橋不足なんじゃない?」


俺の頭上で、湊と、隣の教室から来た智哉が話しているのが聞こえる。


「太一、知ってる?明日、髙橋誕生日」


アシタ、タカハシタンジョウビ。

頭の中で復唱する。


「・・・明日、誕生日!?」

「うん」

「マジか、チャンスじゃん」


何故か智哉がウキウキしてる。

智哉の態度には少々腹が立つけど、これを使わない手はない。

今日、部活が終わったら急いでプレゼントを買いに行こう。

できれば当日の明日渡したいけど、無理だったら明後日だ。

明後日の土曜日は吹部も野球部も午前練だから一緒に帰る約束をしている。

新年度が始まって、結局一緒に帰れる日はまだない。

クラスが離れるのがこんなに辛いことだとは思わなかった。