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2年2組。

井上湊・・・ 山本太一・・・


まじか。クラス離れちゃったよ。

湊の言う通り、早く気持ち伝えとくべきだったかな。

髙橋の名前は、2年1組にあった。

隣だから顔を合わせるチャンスはあると思う。

でも、同じ教室にいるか隣の教室にいるかって大きな違い。


「おはよ。元気出せよ」


階段を上がっていると、後ろから勢いよく飛びつかれた。

転ばなかった俺を誰でもいいからほめてほしい。


「危ないって。それに元気だし」


智哉は俺の隣に並んで一緒に階段を上がる。


「いや、落ち込んでる。髙橋とクラス離れたもんなー」

「はいはい、落ち込んでますよー」

「ま、俺がちゃんと見守っとくから安心しろって」


そう、智哉の名前は1組にあった。


「いや、何でお前が見守るんだよ」

「他の男子に取られないように?」

「髙橋は物じゃないから」