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4限終了後、一緒に昼食を食べるために俺の隣の席に座った智哉は、俺の顔をじっと見ている。


「え、何?」

「太一さー」

「うん」

「俺に隠してることない?」

「別に?」


言ってから改めて考えてみるけど、やっぱり心当たりはない。


「文化祭、残念だったよなー」


智哉がぽつりと呟いた。

智哉が言っているのは、文化祭で行われた合唱コンクールのこと。

見事学年代表になった俺たち1年3組は、文化祭で2年代表と3年代表のクラスと競い合った。

でも、まあ、当然最優秀賞は3年生な訳で・・・。

だけど、いいんだ。

一生懸命練習したし、何より、髙橋と話すきっかけを作れたから。


「やっぱり聞くわ」


また智哉が俺の顔をじっと見ていると思ったら、俺の方に体を向けた。


「何?」

「太一、お前、髙橋のこと好きだろ」

「・・・・・・・・・・・・は!?なんで、ってか、は!?」