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よし、練習終わった。

やっぱり部活や塾でどうしても無理って人はたくさんいたけど、思ったよりは人数が集まってくれてよかった。


「髙橋さん、ありがとね」


教室の復元を手伝ってくれている髙橋に声を掛ける。

俺は、この瞬間のためにこの練習を計画したんだ。


「あ、ううん。思ったより人数集まってよかったね」

「ほんとに。昨日はどうなることかと思ったけど」


あれ、なんか、前より普通に話せてる。

半年間同じ教室で過ごしてきたから、緊張がほぐれてるのかな。

それならそれでうれしい。


「変なこと聞いていい?」


顔を見るのは少し恥ずかしくて、うつむいてしまう。

なんでもないときは普通に目を合わせられるのに。


「え、何?内容によるけど・・・」


髙橋の言葉に、思わず吹き出してしまった。

そりゃそうだ。

いきなり何を聞かれるんだろうと思って身構えて当然だよ。