「おい、入学当日から遅刻か?


しっかりしろ。」




担任からそう言われるとこの問題児は、



ごまかすように笑いながらも席についた。





相当走ってきたのだろう。



額にはうっすらと汗が浮かんでいる。



彼は制服の袖でそれを拭うと、


じっとその様子を見ていた私と目があった。