どうしてだろう。




時間はこんなにも早く過ぎてしまう。






気がつくと、塾のクラクラするような授業も終わり、

お父さんとお母さんの目の前に座っている自分がいた。





「お父さん、話さなくちゃいけないことがあるんだ」



私は大きく息を吸い込む。



「…あのね、私…、吹奏楽部に入ったの」







しばしの沈黙…






あぁ、うるさいのも苦手だけど、

このピリピリとしていてヒヤリとする冷たい空気はもっと苦手…