大和は、年始頃から、彼女ができていたのだ。ファンの1人で、私に嫌がらせをしていた子と付き合い始めていた。
 最初は、『なんで?』と思ったが、大和の決めたことに口出しする気はなかった。

 この時期を境に、嫌がらせはなくなっていたと、後々、思ったりもした。

 でも、まだ子供の私には、そんなことを思うわけもなく、中学卒業を期に、大和と離れる決心をした。
 
「ありがとう。
 じゃあ、お互い頑張ろうね。」

「おう。」
 私たちは、お互いの道に進んでいった。