しかし、殴られなかった。

 目をつぶっていたから、状況は分からなかったけど、大和が前にたちはだかっていた。

「大和。」

「優奈に手を出すな。俺と関わりたいなら、優奈に2度とこういうことするな。」
 大和が一生懸命庇ってくれた。

「片桐さんごめんなさい。」
 ファンは走って去って行った。

「ありがとう。大和。」
 私は、何度も大和に助けられていた。
 大和は軽く頷いた。

 私への嫌がらせは無くなった。