中学2年生になり、私は、新たに安らげる場所を見つけた。
 展望台だった。
 海側にいれば、道路からは見えなかった。

 今までとは、違った景色も悪くなかった。

 中学2年生の秋、展望台にいると、階段を上る足音が聞こえた。
 
 振り向くと、大和がいた。

「みーつけた。」
 大和は笑いながら言った。

「え?」
 私は驚いた。

「優奈は必ず海の近くにいると思ってた。
いろいろ探したけど、やっと居場所を見つけた。」
 大和が私を探してくれてたことに嬉しさを感じた。
 やっぱり大和と一緒にいたいと思った。

 それから、また、度々、大和と2人で会う時間は増えた。