「どー言うこと?山は自分勝手なの?」


「ハイ。」




「他人の事なんか興味なくて迷惑でうざいだけ?」




「イエッサー。」






「人が怖いの。だから嫌い。」




こりゃギャップに萌えるどころじゃないぞ。












「怖いって何が?」













「全部。」





「いや、具体的に。」







「緊張してすごく疲れる癖に対して実りのない話しかなくて、平坦で退屈で。」







「期待して失望するやつばかり。」






いったい何があったんだ。



言い切った君は孤独を抱えてきた。







話を聞くだけでこの屈折したもの言い、態度にはそれなりの理由があると(察する)推測できる。














「何でおれには話してくれるわけ?しんどいって気づかなくてごめん。」





疎かった。人からもらう憎しみに疎かったり人の好意を当たり前に受け取ってはいるものの、土屋の気持ち、辛さに気づいてなかった。


一番わかりたい相手なのに。






「そういうところだよ。悪い癖。」



面目ない。






「直しなその優しさマジ毒だから。」





はい。














「え?」









マジ……?





「お、俺褒められたの?」「どうだろう。」













まさか(ここではっきり分かった)口の悪い土屋が駆け引きじみたことを言うなんて。




俺感動で泣いちゃう。















そのまま潤む心で見つめてたら、また何か言われちゃう。



「あのさ、」