「えっ、だってーめんどくさいじゃん?」


波瑠が言う。
これには、同意だ

ていうか、めんどくさいとか
言う前に、波瑠は、料理ができないだろ?


「そっか〜、じゃあ、私2人の作りたい!」


「「えっ?」」


「2人とも、いつも、パンで栄養とか
心配だから…ダメ…?」


上目遣いで聞いてきてるけど、
俺が死にそうなの、気づいてないんだろうな…

可愛すぎて、死にそう…


「えー!!いいの?」


はぁ?


「波瑠、何言ってんの?」


「えっ…やっぱ、ダメだよね…」


と、恋々愛は泣きそうに言ってる。


「恋々愛?俺にだけ作ってよ。」


「えっ…う、うん!いいの?」


と、ちょっと驚いたみたいだけど、
最後には、笑顔で。


「で、でも波瑠くんのは?」


「…いらねぇって。」


「そ、そっか…」


「そんなこと──────」


「黙れ。」


ほんとに黙って欲しい。
好きな奴の、弁当なんて食わせるかっての。


「ブー、ハイハイ分かりましたー」


唇を尖らして言ってる。


その後、にやにやしてこっちみてるし、
うぜぇ…


「じゃあ!明日瑠璃くんに作ってくるね!!」


「うん、ありがとう嬉しい…」


やばい、にやける…
俺は、手で顔を隠す。

そんな俺を見て、渋崎と波瑠は、笑ってる。


「ん、どうかした?瑠璃くん?」


「な、なんでもない…」


「ふっ、最強総長の弱点は、恋々愛っと。」


「総長様〜、僕も恋々愛ちゃん、狙ってもいいですか〜?」


と、バカにするかのような声で、聞いてくる
渋崎と、波瑠。


「お前ら黙れ。で、波瑠はいい加減にしろ。」

「「くくっ、はーい」」

「ん?」

と、恋々愛だけ意味が
分かってなかったんだろう…

はぁー、最高すぎる…幸せだ。

「んー、恋々愛〜私も、恋々愛の料理食べたーい!!」

「えっ?でも、愛ちゃん作れるじゃん?」

「そ、そうだけど…」

「じゃあ、今度私のお家きて!ご飯一緒に食べよ?お父さんも会いたいと思うから!」

「えっ…絶対行く。」

はぁっ?ずるっ…
俺も行きたい…

そんなことを考えてるのがバレたのか、渋崎に
恋々愛を抱きしめながら、こっちを自慢げに見られる。

「ちっ…」

「ん?」

その後は、渋崎が、恋々愛と仲良いのを見せつけられ、イライラしながら飯を食べ終わった。

なんか、食べてる途中、渋崎がにやにやしながら
こっちを向き、恋々愛と、話してた。

…俺に届かないような声で。


「おーい、聞いてるか?」

「なんか嫌な予感する。」

「おっ?」

その後も、不安は、無くならなかった…


~恋々愛~