【澪桜side】

次々と打ち上がる花火たち。

初めて生の花火見た……っ。

「すごい、綺麗ー……」

「ホント、すげぇな」

ずっと、見てみたかった打ち上げ花火。

こんなに綺麗だったんだ……。

「……廉くん、ありがとう」

花火から廉くんに視線を向ければ、いつもの優しい笑顔を向けられて。

その表情にドキッと胸が高鳴った。

「澪桜が楽しそうでめっちゃ嬉しい」

あぁ、もう好きが止まらないよ。

「廉くん……あのね、あたし……」

「あれー?こーんなとこでイチャついて誰かと思えば夜桜の総長じゃんかー」

突然話しかけられそっちを見れば、複数の男たちがいた。