苺美から電話があり、選挙カーの声を聞いたと琉羽に話す。
「〇〇市にいるんだよね?」と。
「そこだよ!何それ。あの子…どうして…そんな事」と琉羽は困惑している。
恐怖さえも感じた。
「琉羽…気を付けて」としか言えない。
出張先には行く事も出来ないし、今すぐ帰って来てとも言えない。
仕事が終わるまでは帰れないのだから。
琉羽を傷付けるような行動はしないと思うけど、絶対とは言えない。
アイツ…何なの?

「実は…今日だけじゃないんだ」と琉羽が続けた。
雨哥はその声にあの日の2人の事を思い出す。
いつの2人だ…?
一瞬、幾つかの2人が浮かぶ。
数回あるなんて…。
ついにあの日の2人を知ってしまうのだと、目を閉じ「何?」と返す。