クリスマスも過ぎ、掲示板には【行方不明者】が残る。
重なって行く【行方不明者】。
こんなにも…。
タキとはあれから会っていない。
タキに呼ばれる事もなく、作業もしていないようだ。
12月28日。
琉羽と会う。
年末年始、琉羽は休みに入った。
会える数日間。
そして…残る数日間になる…。
あと少しで全てが…。
12月30日。
琉羽の家から雨哥の家へと移す。
毎年、年越しは雨哥のアパートだ。
「今年は琉羽の家で」なんて言わない。
毎年、雨哥の家だし、琉羽が過ごしている横でビーズ細工をするのが2人の年末年始の “普通” だから。
変わった今年に変わった行動を起こすのが合ってるのか分からず、今年も琉羽をアパートに入れた。
『大丈夫』と心で強く言う。
大丈夫だと思った。
苺美が残した最後を知らないから。
それを琉羽が見付けるなんて…知らないから…。
“決まる最後” のドアを開け、琉羽が中に入る。
さぁ…2人の最終へ…。