「じゃあ、俺はここで! あとはおふたりでごゆっくり」
「ちょっと、柳井先輩!?」
そう言って、柳井先輩は颯爽と教室を去って行った。
柳井先輩、この状況であたしを残して行っちゃうなんて、ズルくないですかーっ!?
「はぁ……ったく、健一のヤツ、余計なこといいやがって」
呆れたようにため息をつく黒岩先輩。
「先輩……あたしがリーフレットの件でミスするって、最初から予想してたんですか?」
「まぁ、お前の行動を見れば、なにかしらやらかすことは目に見えてたからな」
それって、初めからあたしのことを信用してなかったってことじゃない。
「じゃあ、どうしてそれがわかっていて、あたしに仕事を任せたんですか?」
黒岩先輩はあたしを信じてるって、柳井先輩が言ってたけど……果たしてホントにそうなのか疑わしい。