「でも、独りで耐えるなんてそんな思いさせたくないから、俺と約束して」

「約束?」

「何かあったら、一番に俺に相談するって」



優しさを含んだ凛とした眼差しに、再び涙がこみ上げた。


だけどその表情に少し疑問を感じた。


どうして口をとがらせて拗ねた顔してるの?



「……もしかして、光にヤキモチ?」

「してないといえば嘘になる。ゆづにとっての一番は俺がいい」



ひょっとして、と思って聞いたら図星だった。


私にとっての一番がいい、か。なんて素直でかわいい人だろう。


愛しさに体を突き動かされ、ベッドから身を乗り出して泣きながら煌くんに抱きついた。



「……修羅場?」

「ち、違うから!その逆、煌くんが励ましてくれたから嬉しくて泣いちゃったの」



するとそのタイミングで飲み物を持って部屋に入ってきたお母さん。



「本当に?」

「はい、そうみたいです」



何やら誤解してるみたいだから顔を真っ赤にして訂正したら、煌くんはお母さんの誤解を解くために幸せそうにはにかんだ。