『〇〇ちゃんは本当に純粋だな』

6年前、私が大学3年生、先輩が4年生だったころに言われたその言葉を今でも明確に覚えている。

そのころ既に彼氏とABCを済ませていた私は、「その次」を考えるのではなく、「現状維持」をするわけでもなく、「Aに後戻り」する方法を考えていた。

純粋無垢だ、とチヤホヤされる自分が恋しかった。

だから私は、そんな私を「純粋だ」と言ってくれる先輩と二人きりで遊びに行ったり、食事をしたり、なんなら家に来たことも、行ったこともある。

そんな生活が続いて3年目、遂に先輩とキスをした。