「ただいま…」




家に入ると


階段の方からドタドタと足音が近付いてきた。




「憂莉!おかえり!」



「……うん」




2階から降りてきた、双子の姉の笑莉。


私と同じ顔をしてて、まるで鏡を見てるみたい。


そんな笑莉は心配そうな顔で、ペタペタと私の体を触った。




「大丈夫だった!?
変な人に絡まれたりしてない!?
連絡先入れられたとか…!」



「……変な人なんていないよ。
大丈夫」



「わかんないじゃん!
憂莉は人を疑うことを知らないんだから!

どうせ友達だってできてないでしょ?
もう、だから同じ高校に行こうって言ったのに!」




私のブレザーやスカートのポケットを調べてる笑莉。



……そうやって、なんでもかんでも決めつけないでよ。