「え!うわわ!
天音さん、どしたの!?」
「ごめ…っ、嬉しくて…」
ポロポロと涙がこぼれる。
紫央くんにも、泣きそうになるくらい嬉しいこと言われた。
『憂莉を優しくできる“人”ってのが、俺でありたいなって思うよ』
あの言葉を、なかったことにしたくない。
「天音さん。
あたしも片倉も紫央くんも、
もう、天音さんの虜になってるから!」
「え…」
「みんな、天音さんのこと大好きってこと!
簡単に嫌いにはなれないから、不安に思わなくていいよ」
私を励ますための言葉だとしても。
『大好き』
自分にその言葉が向けられたのが初めてで、
たとえ嘘でも、それを信じたいと思った。
大切にしたいと思った。