ずっとそばにいてくれると言ってくれた夜明さんを疑うわけではないけれど……何もない私が、ずっと好きでい続けてもらえるとは到底思えないから……夜明さんに嫌われたら、帰る家はあそこしかない。


完全に解放されたと、安心するのは早いよね……。


「17時前には、父も母も家にいます」


夜明さんに、甘えすぎたらダメだ……。


「わかった。ならその時間帯に家に行こう。荷物をまとめさせる使用人も連れていく」


全部してもらってばかりで……こんなにお世話になってしまって、いいのかな。


とてもありがたい気持ちと、うしろめたい気持ちが相半ばする。


「……寮は嫌か?」


表情に出てしまっていたのか、そう聞かれてすぐに否定した。


「そんなことはっ……」