最後に……鈴蘭が一瞬、あたしのほうを見た。


その何か言いたげな怯えた視線が、恨めしくて仕方ない。


「あ、あたし、お手洗い行ってくるね……」


表情を保っていられなくて、教室を出る。


トイレに誰もいないことを確認して、ドアを思いっきり蹴ってやった。


クソ……。


「クソクソクソ……!!」


イラつく……!! あの女、今すぐ消してやりたい……!!


せっかく、この学校で地位を築けたのに……鈴蘭のせいで、すべてが台無しだ。


一刻も早く、黒闇神様を奪う方法を考えなきゃ……こんな立場、耐えられない。


ああ、そうだ……今日帰ったらまず、お母さんに言って鈴蘭をめちゃくちゃにしてもらおう。黒闇神様の前に出れないくらい。