「お前は一旦教室に戻れ……もう俺の顔に泥を塗るような行動はやめてくれ」


一方的にそう言い捨てて、大講堂に戻っていったルイス様。


どいつもこいつも……ムカつく奴ばっかり。


どうしてあたしが怒られなきゃいけないの?


ルイス様なんて……もういらないわ。


鈴蘭よりも下なんて意味がないし、こんな面倒くさい男だとは思わなかった。


あたしだって……。


あたしだって、黒闇神様が欲しい……!


まあ、黒闇神様の婚約者になるまでは都合がいいからルイス様の婚約者でいてあげるけど、もうあたしにとってはただのコマでしかない。


絶対に、また奪ってやるんだから……。


あたしはひとりきりになった廊下で、歯を食いしばりながらそう誓った。