今起きてきたのか、元気いっぱいなラフさんの姿に口元が緩んだ。


「おはようございます」


ふふっ……今日もとっても可愛い。


……そうだ、可愛いっていうのは、ラフさんのような存在に使う言葉。


もしかして、夜明さんの可愛いも、ペットに対して言うような可愛いかな……?


「お前にしては早いな」


『今日からは鈴蘭様がいらっしゃいますので! ご主人を監視しておかねば!』


「なんだと?」


『ご主人の愛が暴走しそうな時は、ラフが止めますぞ!』


ん……?


なんの会話をしているのかわからずに首をかしげると、夜明さんが「耳を貸さなくていい……」と呆れたようにため息をついた。





夜明さんの支度が終わって、ふたりで寮の部屋を出た。