意外そうにしている夜明さんに、笑顔で頷く。


「夜明さんと、おそろいがいいです」


せっかくだから……一緒のものを持ちたい……なんて、おこがましいかな……。


言ってから恥ずかしくなって、少し後悔してしまう。


夜明さんも、さっき以上に目を見開いて私を見ていた。


や、やっぱり、違うものに……。


「……朝から本当に、心臓に悪すぎる」


「え?」


これでもかと眉間にシワを寄せながら、うなっている夜明さん。


「どこか痛いですか……?」


「いや、大丈夫だ。すぐに耐性をつけられるものではなさそうだからな」


よくわからないことを言ってから、左藤さんから受け取ったケースをスマートフォンにつけてくれた夜明さん。


「これはもうお前のものだ。好きに使えばいい」