「真由、澤本君と仲良いね。澤本君が下の名前で呼んでる女子なんて真由しかいないよ」
「実は、そのことでちょっと困ってるんだよね」
最近、シャーペンや消しゴムなど身の回りの物がよく無くなっており、しばらくするとあるはずのない所にヒョッコリ置いてあったりする。
「あ~。それは嫉妬だね」
「美沙もそう思う?別に私、悠哉のことは友達としか思ってないんだけどな」
「真由の好きな人は三島だもんね?」
「もう。美沙~」
「とにかく、気を付けなよ」
「うん」
うなずきはしたが、何をどう気を付ければいいのか分からなかった。