「三島颯斗です。一年間よろしくお願いします」
(本当だ)
信じられなくて真由は思わず三島をジッと見てしまった。そんな視線を感じたのか三島がこちらを向き、数秒目が合った。
「お知らせがあるからちょっと聞いてくれ~」
先生が声をかけると三島は目線をそらし、前を向いた。
「明日、転校生が来るからよろしく。今日は体調が悪くて仕方なく休んだそうだ」
「は~い」
帰りの会終了後、三島に声をかけようか迷ったが既に新しいクラスメイトと話しており、諦めた。