「護衛って必要なのか?」
「名目上だけでも必要だったみたい。」
特に気にしてない風を装って未来は言った。
(実際に気にするようなこともなかった…)
家族と思っていた人たちに裏切られたとか、だまされたとか。
そんなことは特に思わなかったけれど、姫として護衛がついていると思えばなんてことはなかった。
「それよりも、これどうするの?」
明らかな話題転換にみんな苦笑していたけれど、気にしない。
「まぁ、今後の仕事時に使えってことだろうから。使い方覚えておいて。」
『了解。』
それだけ言って解散しようとした時―
「……あっ、未来、慎。」
「どうかしたの?」
「なんだ?」
「2人に依頼は言ったわよ。来週の土曜日に護衛してほしいって。」
「わかった。」
「詳しい情報は追って連絡して。」