私は灯から、「ちょっと休みな」と私の片方の肩をぽんぽんと叩きながら、今は、廊下の窓から、校庭や空を見ていた。

私は、自分の瞳を瞑ると、風が一直線に私に吹いて来たとき、思った。


……なんか、魔王様と普通の話している時だけ……魔王様の声や、顔が優しく見えるのは何故だろう。

不思議に私は心の中で疑問感を抱く。

…だけど、私は、魔王様と話しているのが楽しくて。

楽しい方が勝って、疑問感が魔王様を見ていると、消えて行く。


好きとか恋って、私に割に合わなかったのかもしれない。



待って。


そう思ったとき、私は目を一瞬にして開く。


これを考えている私って……恋してるじゃん。




胸が痛かったのも。
胸がドクンと鳴ったのも。



これは……恋だよね?と目を少しだけ身開きながら、空を見渡す。

…もう、終わったことだし……いやいや!!終わってない!!
私、お家どうしよう!!!?えっ……待って。もしかして、私、結婚破棄しちゃったから…家がない!!!?

いや、家が無い方がいいかも。
魔王様……じゃなくて、王政さんに会えなくなるし。

何でだろう……苦しいや。


「ねえ。ねえ。君」
そう言いながら、私の肩を叩く声の主。

「はいっ?どうしましたっ?」
と言いながら、私は廊下から見る空から、私を呼ぶ声に視界を移した。



「俺と一緒に文化祭、周らない?」



「へっ?」