「えっと……?どういうことですか?」
未だに私はその言葉に受けいられない状況。
「……あの。義數と別れてくれないかしら?」
はっ?
…本当にわかんない。
どういうこと?
「別れるって……?」
私と魔王様は……演技の練習として、キスを交じあわせただけだから……!
「えっ?だって、結婚してるんでしょう?……あっ!もしかして…付き合いまでしたかしら?」
そう言いながら、髪の毛を全部、左にかき上げる花奈さん。
……お付き合い?
「そんなのは……「してないの?」
してないを言おうとした途端、すぐに花奈さんが遮って。
その花奈さんは、少しだけ口角を上げていて。
「はい。」
私はコクっと頷くしかない。
もう。花奈さんという人と魔王様はお似合いだし。
だけど、私の心の中がもやついているのは何故ですか?
なんて思っていないで。
……花奈さんのお話聞こう。
「そうでしたのねっ!でも……お金は私のお礼として頂戴してちょうだい?」
「いえっ。お金は……!」
私は手を振って、お金をもらうことのことは拒否をする。
「あら?でも……受け取ってほしいわぁ〜!」
手を願いのポーズをしながら、私の目を見る、花奈さん。
……もしかして。
「あの黒いスーツバッグの中に入っていた……「それよ!!もう、楓さん!分かってらっしゃるじゃない!!」
なんて、私は花奈さんとのお話を乗り切り。
花奈さんを家に帰そうと思ったときだった。
私の携帯が。
ブーブー。
と振動し、音が鳴る。