「お前、本当に彼氏作ったのかよ。この男たらし」

「はぁっ……!?」


流石にカチーンときた。

いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるでしょう?


「真央くんのバカ!!」

「なっ、お前が悪いんだろ!」

「私は真央くんの彼女じゃないんでしょう?ならいいじゃん!」


頬を膨らましながらそう言ってやった。


もう、本当に知らないんだから!


前を向いて、走って学校へと向かって行った。


その後2人が……。


「あーあ、言っちゃったね莉愛ちゃん」

「……」

「ねぇ、俺がもらっていい?」

「……は?」

「莉愛ちゃんって、からかいがいがありそうじゃん?」


不敵に微笑む黒瀬。




こんなことを知らずに私は、一生懸命走っていた。