夜空を見上げ、そう願いをかけた

その時。


ーーヒュ~~ッドンッ!

ーーヒュ~~ッドドンッ!


夜空に花火がうち上がった。

まるで本物の花のように花びらが儚く散り消えていく。

いや、溶けていくんだ。

この夜空に...。

同じ空の下、同じ花火を見て

同じことを思ってくれる人がいるのならば、

あたしは会ってみたい。

自分のやりたいこと、やらなければならないこと、あたしはずっと見えていなかった。

けど、今日皆と過ごして、観察していて、分かったことがたくさんある。

今日17になったあたしは、

これからの人生を後悔なく生きるため、

自分の心の動き、

自分の気持ちや想い、

全てから目を反らさず、

感じたままに生きようと思う。

欲しいものは欲しいと願うことを恥ずかしがらず、

手をぐーっと伸ばして掴みにいく。

そう...決めた。

感じることを恐れないで、

生きることに一生懸命になって、

自分の身をジリジリに焦がしていこう。


そう思うきっかけを作ってくれた彼に、今言いたいことがある。

心の中であたしはそっと呟く。



...ありがとう。