静かな教室の片隅に甘美な声が響き渡る。

耳を悦ばせ脈を早くさせる。

その声の主は腕の中で快楽に浸っている。

逸る心を落ち着かせ、ゆっくりと撫でていく。

動く度に妖艶になっていく彼は、普段の姿からは想像が着かない。

誰にも見せたくない。

が、彼の近くにいるとどうしても触りたくなってしまう。

ダメだダメだと思いながらも、笑顔を見るとつい構ってしまう。

彼も戸惑いダメだと諭すも、俺の事を突き放すことはしない。

出来ないと分かっていて手を出してしまう俺は意地が悪い。

学校でなんて…節操の無いことをしていると分かっているが、高鳴る胸を抑えられない。

世間の人はどうやってこれを操作しているのだろうか。

そう思いながらも手は止まらず、彼を淫らにさせていく。

より一層大きな魅力的な声を上げると、彼は俺に撓垂れ掛かった。


「ばか…。」


息を切らしており、その暖かい吐息が俺の首に触る。

真っ赤な顔。潤んだ瞳。舌を覗かせる口元。

汗ばんだ首元。熱くなった身体。

それ等はまた、俺を奮い立たせた。


「バカはそっちだ…。」