わたしは切り替えるように、わざとらしく、大きなため息をついた。


「……三澄くんはもうちょっと、告白の返事、はっきりとしてあげないとだね」

「返事?」


わたしの頭から温もりが離れて。

三澄くんは、きょとん、とした顔を向けてきた。


「よくわからない、て断っても、女の子たちは諦めようにも諦めきれないよ」

「そういうもん?」

「そういうもんだよ」


三澄くんのセリフにデジャヴを感じて、わたしは頬を緩めた。


「だって、『恋愛がよくわからない』だけで、自分に可能性がないわけじゃないよ、って、言われてるみたい」