「え……」 「部活終わったら、入っておいで。いいもの見せてあげる」 いいもの……? 不思議に思いながらも、はい、とすぐに答えられずに、視線を揺らす。 そんなわたしを、春野先生はなにもかも見透かしたような目で見ながら、 「安心してよ。もうここは元どおり、倉庫……もとい俺の作業場所」 まるでイタズラを楽しむ子どものように、ふわりと微笑んだ。 「三澄も元どおり、美術室のほうで作業してるから」