……外から見たら、こんなところにあるんだ。
中から見て思っていたよりも、グラウンドとの距離は近い。
「三澄の練習、とうとう終わったんだってね」
「……。はい」
「付き合ってくれて、ありがとね」
窓枠に肘をつき、手のひらに顎を乗せて。
先生が緩やかな笑顔を浮かべた。
「モデルって基本じっとしてなきゃいけないから、大変だったでしょ。ほんと、お疲れ様」
「いえ、あの……」
わたしと三澄くんの、すれ違い。
そのせいで練習の絵を最後まで完成させられなかったなんて、なんだか申し訳なくて。
力になれずすみません、と、謝ろうとしたわたしを、
「後でさ、ちょっとここに寄ってくれる?」
春野先生の声が、遮った。