それから少し話をして電話を切った。

「声聞いてたら早く会いたくなっちゃうじゃん。」

恋ってなんかよくわからないけど、好きな人にこんなに会いたくなって、気持ちを伝えたくなって、それだけで幸せになれるなんてものすごく嬉しい。
「会えるまであと少し。」
心の中にこの気持ちをそっとしまって寝ることにした。
それからはあっという間に時間が過ぎて気がついたらデートの日になっていた。
いつもとは違う巻き髪に浴衣を着ることにした。
デートが楽しみすぎて結局用意に時間はかかったけど何とか待ち合わせ場所に着いた。
歩きづらい下駄で当たりをキョロキョロ見渡すと女の人に囲まれる先輩をみつけた。