「うー、どうしましょう」

「うん、どうしようか?『美鳥』が津山さんだってわかっているとしたら、嘘ついたってことも当然徹平くんにはバレてるわけで」

「……感じ悪いですよね、私」



山川さんは腕を組んで、
「うーん、まぁ、なんで嘘つくんだろうって思われているわな」
と、再びため息を吐いた。



しばらくの間、沈黙が続いた。



福本さんと島田さんがふたり一緒に登校してきて。

机の上に鞄を置くと、そばに寄ってきて声をかけてくれた。



「おはよー、山川も津山さんも早いじゃん」



「作戦会議してた」
と、山川さんは短く返事して、
「ふたりにも話してもいい?」
と、私に聞く。



私はこくこくとうなずく。



山川さんは『美鳥』のことをかいつまんで、ふたりに話した。

話を聞き終えたふたりは揃って目を丸くして、
「はぁ!?」
と、短く叫んだ。



「ど、どうするの?津山さん、告白できないじゃん」



福本さんが言うと、島田さんもうなずく。