スプリング音が鳴って、朔に覆いかぶさられているこの状況に、頭が追いつかない。
「俺は今日澪に会った時から、早くこうしたかった」
頬を撫でられて、びくっと肩が揺れる。
そんな私の反応に、朔は満足げに口角をあげた。
やばい、これ、完全に朔のペース……。
「おあずけ食らいすぎて、もう我慢の限界なんだよね」
「っ……!?」
「そろそろ俺の好きにしていい?」
……っま、
「待って!あの、キスはいやだ」
「なんで?気持ち良くない?」
「き、気持ちいいから、変になる」
あ。って思った。
たぶん私、答え方間違えた……。
目の前でぎらりと光る朔の瞳に、ぞくっと背筋が凍る。
「あ、いや、その、」
「だいじょーぶだよ。澪は俺だけ見てればいいから。俺にだけ夢中になって」
「ぅ、でも、やだよ、キスしんどい、」
「わがまま言わないで、口あけて」
「ぅあ、まっ、〜〜っ……」
甘やかすように笑う朔に、抗うことなんてできない。
この溺愛は、危険度100%を超えている。