「したでしょ。付き合ったことは周りには内緒にしろとか。触るのも禁止って、なんで前みたいに制限されないといけないんだよ」

「っそれは朔が……!!」



頭の中に思い浮かんだのは、朔とキスをした時のこと。

朔が、さくが……っ。
あんなことするからじゃんっ!!

私が想像してたキスとはまるで違ってた。
どろどろに溶かされるんじゃないかってくらい、甘やかされた。

嬉しいことのはずなのに、もう一生元の自分には戻れないような、そんな危険なキスだった。



「〜〜っとにかく、むりなの。慣れるまで時間ちょうだい」



朔のキスが怖いから、朔に触れられると心臓が痛くなるから、身を守るためにお触り禁止令を発動させたら、案の定朔は不機嫌になった。

そして今にいたる。