「私の気持ちは変わらないよ。話してくれてありがとう」
「……ん」
「私と一緒にいるの、まだ苦しい?」
「苦しくない。澪がそのままでいいって言ってくれたから」
私に体重を預けるようにもたれてくる朔。
……これ、甘えてるのかな?
恐る恐る朔の柔らかい髪を優しく撫でる。
私も朔もしばらく何も話さなくて、心地よい無音の時間がしばらく流れていた。
そんな時間を不意に止めたのは。
「──っ、なに?」
私の手を取った朔が、じっと私を見ている。
あ、れ……なんか、雰囲気、かわった……?
「あの、朔」
「うん?」
「なんか、近い、ような」
「うん」
微かな笑みを浮かべて、朔は私の髪をそっと耳にかけた。