「えーっ……私の知らないところでまさかそんなことが起きてたなんて!」
放課後、まだクラスメイトが数人残っている教室。
朔を待っている間に、この数日間であったことを奈子に話したら、ビックリされた。
「心配かけちゃうから黙っておこうかなって思ってたんだけど、でも奈子には隠しごとしたくないなぁって」
「うわぁん、そう思ってくれただけで嬉しいよ!話してくれてありがとう。だけど本当にもう大丈夫なの?澪ちゃんもたくさん怖い思いしたんでしょ?」
私の手をぎゅっと握ってくれた奈子。
本当に友達想いの優しい子だなぁ。
「うん。平気平気。とりあえずは落ち着いたと思う」
晶には色々と振り回されたけど、最後は私のことを守ろうとしてくれたのが分かったから。
結局あの夜、晶と朔がどんな話をしたのかは分からないけど……。
朔も教えてくれないし。
「そっか、それなら良かったぁ。でもドキドキしちゃった。榛名くんと澪ちゃん、さらに距離が近くなったんだねぇ」