「(って、そうじゃないでしょ!!!)」
だめだ、完全に失敗した。その場の熱にあてられて先走ったこと言っちゃった。
《深い意味なんてないよ。俺は、澪がそばにいてくれるだけでいい。だから俺のものになってほしい。澪は俺のもので、俺は澪のものだよ》
「……そばにいるだけでいいの?」
《うん、いい。俺から澪を奪う奴がいたら排除すればいいだけの話だから》
「ちょっと、物騒なこと言わないでよね……」
排除するとかは置いておいて、そばにいるだけでいいって言うなら……まぁいいや。
朔のそばにいるって、今とそんなに変わらないけど。
そんな些細なことのために、あいつ、あんなに必死になってたのかな。
「変なの。そんなこと、わざわざ約束させなくてもいいのに」