そう言いながら晶の手に触れようとした時、上から鋭く睨まれた。
触ったらただでは済まされないような視線に、身がすくむ。
……でも。
「アンタのこと、考えてた」
そっと晶の手に触れる。
絆創膏を貼ろうとすると、逆に手を捻りあげられた。
容赦ない力に、顔が歪むのがわかる。
けど、我慢しなきゃ。
ここでコイツから逃げたら、なにも変わらない。
「ねぇ、聞いてよ。アンタのことを考えてたら、私に嫌がらせばかりしていた、中学の同級生に会った時のことを思い出したの」
見た目が大人っぽくなっただけで、中身は変わってなくて。
自分たちが上に立たないと、誰かを従わせないと気が済まない。そういう人としての根本的なところが変わってなかった。
でも、変わってないってことに、