「さてと…話して」
「…」
やっぱり西部さんは頼れるお姉さんだ。

「実はー……今日、……告白…されました///」
「嘘ぉ!!誰々!!??」
「岡田くんと同じクラスの……渡部…太一くん…です///」
「あーあのサッカー少年!!」
「です///」
「何て返事したの!?」
「告白…されるの…初めてだからちょっと待ってって言ってメアド交換しました」
「そっかぁ……」
「…」
「笑美ちゃんはどーしたいの?」
「アタシは…太一くんの事あんまり知らないから付き合うのはちょっと…」
「んー」
「でも振っちゃったらかわいそうかなって…」
「笑美ちゃん。それは間違い。もし笑美ちゃんが付き合ったら笑美ちゃんがかわいそうな立場になるんだよ?」
「……ありがとうございます」
アタシが笑うと西部さんも笑い返した。
「何だか笑美ちゃんが告られたの納得できるな…」
「え?」
「笑美ちゃん変わったから」
「……そーですかね?」
くしゅんっ
図書室の向こうから聞こえたくしゃみ。
「あ、じゃーアタシ帰りますね。今日はありがとうございました」
「いえいえ!!んじゃあたしも帰るかなー。岡田くんは優しいよねー凌は待ってくれないよ?」
「まだ学校にいますよ。この前も遅くまでいたし……」
「そっかぁ…。あ、じゃーねバイバイ」
「さようなら」




西部さんと別れていつも通り岡田くん合流。
玄関には倉敷さんがいて、おもしろくて頬笑んだ。
多分あの後西部さんと一緒に帰るのだろう。
今日の岡田くんは不機嫌であまり話をしなかった。
でもいつも通りアタシが笑うと岡田くんは気持ち悪がる。




橙色の空の下、アタシ達は一緒に帰った。