カツン カツン
と音が響く。

目の前には重そうな扉。


「…」


ガチャ


ゴーと風の音がした。

空は真っ暗で、野球部のナイターが着いて、遠くに人がいることはわかった。


「………岡田くん……?」
「…何」
あまりにも遠くて、表情は分からないけど、声で判断してー…。
さっきよりはマシだ。





「………さっきは…ごめんなさい」
「さっきは…あの、お、岡田くんの事考えてた…から……だから…ごめんなさい」
「でも、アタシ……あんなに早くきかれたら…こ、答えられな…い、よ…」

「い、イライラさせちゃうかもしれないけど……今度からは…最後まで…聞いて下さい」


ナイターが完全に着いた。
岡田くんは屋上の隅に座っていた。

顔には影ができていて表情は分かんない。
岡田くんはめんどくさそうにゆっくり立ち上がった。



「それだけ?」




ドクン

一気に胸が痛くなった。