「菜花ちゃん、今日誕生日なんだ!」

 昼休み、お弁当を食べながら、話の流れで、秋ちゃんに言った。

「お誕生日おめでとー。わたしからのプレゼント。菜花ちゃんの好きな、うさぎさんウインナー、あげるね」
「ありがとう」

 お弁当のおかずをピョコっと移してくれた秋ちゃんに、わたしはお礼を言う。

「でも、誕生日となると、彼氏からのプレゼントが気になるよね」

 好奇心を隠す気がない秋ちゃんは、興味津々で言う。
 わたしが、あいまいに微笑んだとたんに、蒼くんの声が聞こえた。