図書室に着いて、すぐに貸し出し係の用意をする。

 カウンターの中に入り、全校生徒のカードがすぐに引き出しから探せるようにして、ハンコを用意する。
 まだ、図書室には誰もいない。

 ホッと一息ついたとき、流れる放送に気がついた。
 ドキッとしながら、耳をすます。


 流れる曲を聴いて、今日は違うひとが担当なのだと、落胆した。


 その心の動きの意味を考えて、わたしは、両手のひらで自分の顔をおおった。
 わたしは、自分の気持ちに、気づいてしまった……。

 どうしよう……。
 どうしたらいいんだろう、蒼くん……。