【side胡桃】


生徒会寮に戻ってきたらいきなりソファーに押し倒されて、
傷を舐められた時点で私のキャパはとっくにオーバーしていた

朔の事で聞きたいことが山ほどあるのに、それどころじゃない

太股をつーっと撫でられて
そのままそこに叶兎くんの柔らかい唇が触れた


『あっ…、!…』


いつもより優しい噛み方だけど、チクっと牙の痛みがして
ゆっくり血を吸われているのが分かる

叶兎くんはただ血を吸ってるだけだけど…

ちょっと、この体制は、絵面的に色々とまずいって…!


いつも以上に心臓がドキドキして

もう、どうにかなりそう


場所が変わっても、叶兎くんに吸われるのは全然痛くない

いつもは首元から感じる熱が足元から入ってきて

全身が熱い


「甘…」

『も…もう十分でしょ!飲み過ぎ…っ!』


そろそろ心臓が持ちそうになかったので私はガバッと起き上がり、叶兎くんの両肩を掴んで顔を上げさせた