思ってもみない言葉が、山田くんの口から飛び出した。

「そう、やきもち。小学校の頃って言ってたかな?乃愛ちゃんが雑誌を見ていて、『この男の子カッコいい』って言ったんだって。

そんなの当然だよね。モデルをやるようなやつだから。でもその言葉に嫉妬した藤城くんは、こう思ったんだって。

乃愛には俺以外の男をカッコいいって言わせたくないって」

「え?どうして、そんなに昔の話……」

 あたしだって、言ったかどうかさえ覚えていないような話。

 でもだから王河、急にモデルの仕事なんて始めたの?

 うそ、だよね?

 口元に片手をあてて驚いていると、山田くんは先を続けた。