「おじさんとおばさんに来ていただければ安心ですし、みんなで予定を合わせて行きませんか?」

「じゃあ、俺もいいの?」

「もちろん。琉聖さんが来てくださるなら、瑠河にも聞いてみます」

「えー、じゃあ、俺行こうかな」

 琉聖さんがにこにこっと言ってくれた。

『よしっ』と心の中でガッツポーズをする。

「ゲストルームならたくさんありますし、乃愛を誘った男子にも聞いてみます。みんなで行くのはどうかって。だから、おじさんとおばさんもいかがですか?」

「そうね~。ありがとう、王河くん。でも若い子達だけで行った方が楽しいんじゃないかしら~。ね~、お父さん」

「まぁ、夏休みなんだし、琉聖や王河くんが一緒ならそれだけで安心だから、若い子達だけで行ってきなさい」

 乃愛のお父さんがそう言ってくれた。

 よかった~と思いつつ、「ありがとうございます」とお礼を言って、それからフレンチトーストを作り始めた。

 でも、この前乃愛にキスした俺が安心か?って言われれば、それもまぁ微妙なんだけど。

 それでも知らない男よりかは安心だと思う。

 それに、乃愛を大事に思う気持ちも好きな気持ちも、愛してる気持ちだって、誰にも負けてないつもりだし。

 けど、それにしても、乃愛はいつ起きてくるんだ?

 おじさんにもおばさんにも琉聖さんにも食べてもらっているのに、乃愛は全然起きてこない。